大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)216 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山本利宰平の上告理由第一点について。

論旨は、訴外Dが被上告人の代理人であると主張する。しかし、単なる事実認定

の非難にすぎず(第一、二審における証人Eの証言中所論の部分は原審が信用しな

いと判示している)、採用の限りでない。

同第二点について。

原審は、所論証言部分を信用できないとしていること前述のとおりである。また、

原審は、所論債権証書及び委任状が訴外Dに交付されたのは、被上告人の全く関知

しないところであつたと認定しているのである。されば、所論はすべて、原審の適

法な事実認定を争うものでなければ、独自の見解を主張するものであつて、とり得

ない。

同第三点について。

被上告人が所論一〇万円をEから取立てたという事実は、原審において主張され

ず従つて認定されていない事実であるから、斯かる事実を前提とする所論はとり得

ない。

同第四点について。

所論の理由がないこと前三点につき述べたところにより明らかである。(なお、

論旨の引用する諸判例はいずれも全く事案を異にする本件に適切ではない。)

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

- 1 -

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!